大川興業世紀末スペシャルイベント 1999年12月3日 (金) 大阪厚生年金会館芸術ホール 作・演出/大川 豊 出演/大川豊、寺田体育の日、江頭2:50、フランキー為谷、松本キック、ハウス加賀谷、三平×2、他 |
20世紀も残すところあと1年と1ヶ月となりました。小学生の頃、盆踊りの時に流れる「21世紀音頭」(だったと思うけど)の「これから31年経てばこの世は21世紀〜♪」を聴き、「もうあと十何年で21世紀なんだなぁ〜」と思っていました。すごく遠いことのように思っていたけれどもうすぐなのですね。
それはさておき、東京と大阪で「大川興業の20世紀」というイベントが行われました。「今世紀の大川興業を振り返る世紀末スペシャルイベント。大川興業結成時のネタから最新のネタまで一挙公開!ウィーン電動こけし合唱団も登場。」(公演チラシより)といううたい文句を読んだだけでワクワクしてしまいました。第23回本公演「自由自」からしか観に行ったことのない私にとっては今回の催しはすごく嬉しいものでした。東京公演か大阪公演、どちらに行こうか迷ったのですが距離的にも近く、仕事的にも比較的休みやすい日程だった大阪公演に行ってきました。
※このイベントはビデオとして発売されるそうです。もしも実際に足を運ぶことができなかった方は是非そちらでお楽しみください。
一般の店頭には並びません。通販で入手可。
2000年1月10日までに郵便局から4000円(税・送料込み)を振り込んでください。1月末発送。
口座番号:00140-1-27775
加入者名:大川興業ビデオ係
通信欄:「大川興業の20世紀〜花火から20世紀まで〜」、電話番号
詳しくは大川興業の方にお問い合わせください。
今回のレポはビデオで初めて観られる方はそれまで読まないほうがいいと思います。予めご了承ください。
その日厚生年金会館に向かうと人の波がやたらと多く、「うわ〜〜〜、スゴイ!こんなに大川興業を観に行く人がいるの?うわっ!ダフ屋もいっぱい出てる!」と驚いていると、ダフ屋のおじさんの「はい、チケット余ってたら買うよ〜。松山千春のチケット」という声が。なんだ、大ホールのほうの催しなのね・・・。(^_^;)
会館の前も千春ファンと大川ファンでごった返していました。入っていく人の姿を見ていると「あ、あの人は千春、この人も。あ、あっちは大川。」と雰囲気で大体区別がついて面白かったです。タクシーで乗りつける人たちは99%千春ファンでした。(笑)
開場時間を過ぎてもなかなか入れず、少し押し気味で開演しました。本公演で使用された曲がいろいろ流れる中、暗転しました。
本編に入る前に.....
私が大川興業を観に行くようになったのはまだ1年ちょっと前のことで、「私が知ってる大川興業」っていうのは本当に少ししかなくて。今回の「大川興業の20世紀」では今まで知らなかった大川興業の約10年の歩みを垣間見ることが出来ました。その一つ一つに驚き、笑い、楽しみ、そして感動したりした訳です。以下の文章は「大川歴1年ちょっとの私」が感じたことです。間違い・カンチガイなど多々あるとおもいますが、その辺りは寛容に受けとめていただければ、と思います。
<<<<<INDEX>>>>> VTR:構成員@TV ウィーン電動こけし合唱団 シャクティパットグルインタビュー 花火三連発 他 初期の写真 VTR:構成員@TV Part2 本公演メドレー エンディング |
VTR:構成員@TV |
幕に構成員の人たちが出演したいろんなTV番組の模様が映し出されました。「おお!始まったぁ〜!」という感動でアタアタしていてメモるのを忘れたので何が流れたかは不明・・・。NHK「十時半睡事件帖」に出演した寺田さんと松本ハウス、NHKのニュースで興業が取り上げられた時の映像、CATVサイエンスチャンネル「中はどうなってるの?」のダー(寺田さん)、「東京フレンドパーク」のウォールクラッシュの時の為谷さんとか・・・他は忘れてしまいました。
ウィーン電動こけし合唱団 |
幕が上がり、「ウィ〜ン」「ウィ〜ン」というコーラスとともに明るくなると北朝鮮の軍服(?)姿のみなさんが勢揃いしていました。『ウィーン電動こけし合唱団』です。
総裁 寺田 為谷 江頭 加賀谷 キック _____________________________________ 客席 |
真ん中に約1メートル四方の台があり、そこには総裁が立っていました。そして構成員の人たちがその前にいました。(為谷さんは座禅状態)ステージ後方には3段の骨組みが組んであって最上段の左右にはそれぞれ”おかえりなさい”の玉置さん&鹿島さんがいました。2段目に釜津田さんこと鉄板魔太郎さん、三平さん、高橋さん、藤井さん、阿曽さん、倉元さんがいました。
最近興業のネタになりそうな事件が多かったので今回どんな風にとりあげられるか楽しみでした。春奈ちゃん事件、TBS乱交パーティ事件、槙原敬之逮捕、西村議員政務次官辞職、神奈川県警不祥事多数隠蔽、商工ローン日栄、東海村臨界事故、ライフスペース、などなど・・・。これらをあしたのジョーの歌や、モーニング娘。の「LOVEマシーン」、西城秀樹の「傷だらけのローラ」、SAS、植木等、さだまさしなどに、次々と替え歌にして歌っている姿を見て「これぞ大川興業!」と思いました。好奇心+ヤジ馬根性旺盛でいろんなことに興味を持って、追っていく姿にいつも目を覚まされる気がします。個人的には「LOVEマシーン」大っ嫌いで曲が流れると「げっ」って思ってしまうんだけど、興業の人たちが「ウォウ、ウォウ〜♪」と踊る姿には顔がほころんでしまいました。っていうかバカ受け。
VTR:シャクティパット・グル(高橋元代表)インタビュー |
総裁がプレイボーイでやっている連載の中でとりあげた(らしい)。その時の模様を隠し撮りしたビデオが流されました。総裁に対していい印象を持っているようで、話している様子はとてもリラックスした感じで「なんかこうしてみると普通の人だなぁ」と思いました。それにしても極端な人(カルトな人?)に好かれるんですね。(笑)
花火三連発 他 |
再び幕が上がるとみなさん学ラン姿でした。カッコええ〜〜〜。くらっとしてしまいました。
バックに垂れ幕がぶら下がっていて「官僚の天下りを受け入れよう!」「飲食店の経営をやろう!」「税金対策のため宗教法人になろう!」「目指せ一部上場」(だったかなぁ?)など5つスローガンが掲げられていました。あとからチラシの裏を見ていて気づきましたが、97年の「株主総会」(日本青年会館)で使用されたものなんですね。まさに有効利用。(笑)
花火三連発、貧血の踊りなどなど、大川興業の踊りが続けて披露されました。昨年末〜今年頭の忘年会で観た以外には、昔何かのTV番組で目にしたなぁ〜という程度でしか観たことがないのでドキドキしてしまいました。
そして客差別の幕(これまた有効利用)がおりてきて、構成員、新人、超新人取り混ぜての空中浮遊がありました。江頭さんや為谷さんはもう10年やっているのですね。スゴイ!そしてミッドナイト体操。普通の速さ、2倍速、3倍速と繰り広げられてもう圧倒されるばかりでした。
初期の写真 |
3倍速の体操でヘトヘトになった総裁+構成員のみなさんが幕の前に登場しました。息は切れているし、加賀谷くんなんてしゃがみこんでしまっていて「お前一番若くて体力あるのになんてバテてんだ〜!」と総裁からつっこまれていました。
それぞれ過去の写真が公開されました。まずは加賀谷くんからでした。まだ大川興業に入る前の写真で、ハウスから一時外泊した時(16・7歳の頃)に自宅で撮った写真でした。その頃服用していた抗鬱剤のせいか顔がちょっとふっくらしていました。それにしても加賀谷くん「ええとこ」の子って感じですね〜。興業に入った当時は何故か右側の髪の毛ばかり伸びていた、という話で「(右寄り・左寄り)どっちに行こうか迷ってたんですよ」と言っていました。キックさんが21・2歳の頃の写真で(加賀谷くんの右寄りの話から)「台湾寄り」と言っていました。どこにでもいそうな感じで「つい最近こんな新聞の勧誘の兄ちゃん来ましたよ〜」と本人が言っていました。為谷さんは興業に入る前の15・6の頃の宣材写真で「トヨエツ?」「TOSHI?」ってみんなから言われていました。目がキツいなぁっていうのが印象に残っています。そして江頭さん。なぜかおかっぱ頭&変な柄のパーカーと仕込みまくった写真でした。(笑)
みんなから「オイオイ!これチガウだろ〜〜〜!」とツッコまれ、改めて本当の写真が出されました。どのぐらいの時期だかわからなかったけど20代前半〜半ばぐらい?の頃の宣材写真のようでした。ちょっと丈の短い肩パッドばっちりのスーツが時代を感じさせました。髪の毛も今とはだいぶ違っていて(笑)「これ誰を意識してるの?」って聞かれて「チャチャ風」と答えていました。寺田さんは大川興業に入る時のオーディションのためにわざわざ写真館で3万円かけて撮った写真2枚でした。カッコいいんだけど、今の寺田さんとはゼンゼン印象が違いました。今より小さくて(痩せていて)近くにいそうな感じ。いい男でしたけど。一枚目は普通の写真なんだけど、2枚目は「シャイダーのポーズ」でした。
みんなの10年ぐらい前の姿を見て、興業での生活を経てカッコよくなったんだなぁ・・・と改めて思いました。
VTR:構成員@TV Part 2 |
ニュース番組、ワイドショーなど(皇太子御成婚パレードの時の地図を手に下見する加賀谷くん、オウム裁判公聴の抽選で信者と間違われてインタビューされる加賀谷くん、オウムの何かの集まりに参加した帰りにインタビューされるキックさん)
、金八先生に出演した為谷さんの出演シーン、所さんの番組の「田舎者コンテスト」に出て優勝してしまった為谷さん、江頭さんと寺田さんのホモビデオ、江頭さんの浅ヤンの水中息止め、総裁が19歳の時に出たラブアタック。
自分の今までの生活の中で実際に観た事があったのはエガちゃんの息止めだけでした。今回初めて観たのは為谷さんの金八先生出演のやつ、田舎者コンテストの為谷さん、そして、一番感動(?)したのは19歳の頃の総裁がラブアタックに出たやつでした。「昔から40歳ぐらいの顔をしてた」と言っていましたが、さすがに19歳の総裁は若かったです。可愛かったなぁ。
本公演メドレー |
第18回「地球義理人情改訂版」より
黒づくめの新人たちが暗いステージの中にずらっと並んで、手にライトを持ち次々に点灯したり消灯したり。客席の方に向けたりくるくる回したりしていた。その揃った動きにドキドキした。自分が照らされたらどうしよう、と急に犯人かなにかになったように怯えたりもしてしまった。そんなに後ろめたい人生を送っているのか、ワタシは!?
〃 (なのかな??)
黒人右翼青年(江頭さん)が演説しているところに赤Tシャツ(ソ連の国旗柄)に黄色ズボンの左翼サークル(寺田さん、為谷さん)が登場。マーフィーの法則が沢山出て来ていた。(生でなくても)初めて観るもので夢中になってしまいました。
BGMでビートルズの”Back In The U.S.S.R”で流れていました。
そして曲が同じくビートルズの”GET BACK”に切り替わり、チョコボール星人のビデオが流れました。
第21回「ハングリー精神'96」オープニング(Take On Me)→為谷トイレ監禁→江頭「こうちゃんといっしょ」(盗撮ビデオと影絵遊び)→チョコボール星人中国観光記(VTR)→対戦(キック為谷江頭加賀谷)→愛の正拳突き
まずはオープニングの”Take On Me”でした。ビデオでは何度も観ていたけど、それが目の前で繰り広げられていることに感動しまくってしまいました。曲自体、中学生ぐらいの自分が夢中で聴いていたなかの一つで、違う感情も刺激されるので余計に感慨深いです。
続いて為谷さん演じるコンピューター関係の仕事をしている男が自宅のトイレに閉じ込められ、セキュリティシステム(闇の声)に遊ばれるやつでした。これは昔のネタそのままじゃなくて最近の出来事も織り込まれていて「さすがだなあ」と思いました。
江頭さんのアダルト影絵遊びはそのスムーズな演技に見とれてしまいました。(笑)
そしてチョコボール星人のVTR。の中に出てくる中国での映像でしたマッサージしてもらっていたり、売店のおばちゃんに転がされたり、太極拳(?)をしているおじさんに振りを合わせている姿が好きだなぁ〜。
聞きおぼえのある音楽が流れて来たので思わずキョロキョロしてしまいました。客席の横の入口から始めキックさんと為谷さんがとうじょうしてきました。続いて江頭さんと加賀谷くんも登場しました。二人はビデオでは人民服とランニングに半パンでしたが、パンツでした。加賀谷くんはブリーフを脱いで(下にもう一枚はいていました)お客さんにかぶせていました。江頭さんはお客さんの手を取って自分の股間へ導いていたらしいです。全くもう。(笑)
そんな感じでステージに上がり、設営されたリングの上で対戦が行われました。武闘派大川興業此処有。そして愛の正拳突き。
第22回「全身全霊」ツトムとの出会い→全身全霊ダイジェスト(VTR)
江頭さんが公園にいてそこに加賀谷くん(ツトム)がやってくるこの場面。「全身全霊」をビデオで観た後数日、このツトムのキャラが頭から離れなかった私にとってその再現は本当に涙ものでした。話の中ではツトムは「幸せの化身」のようだったから・・・。でも、それまで静かだった隣の席の子がやたらと大笑いしていてビックリしました。とにかくツトムに会えてよかった。(感涙)
第23回「自由自」 オープニング→電話で告白(キック)→夢の遊民社党→ふるさと(コンビニでのスナップショット:ビデオ)
さて、やっと私が観たことのあるものが出てきました。オープニングは何度観てもカッコいいです。
エンディング |
まずは為谷さんが出てきました。フランキー為谷のどーんと言ってみようのコーナ−。(勝手に命名)M・K田、TFP出演時の暴露話。以下は自粛。(^_^;)
BGMがピアノレッスンの曲だったのがなんか変な感じでした。最近あの曲を耳にすると映画本編じゃなくて江頭さんの顔が浮かんでしまう今日このごろ。
次に寺田さんが出てきました。出てくるなり「最高ですか〜〜?」とタイムリーネタをぶつけてきました。(笑) とりあえず答えるしかないっしょ!「自由自」夢の遊民社党の時にバネに乗って、プルプルしてしまって前にも後ろにも倒れられなくなってしまったことを指し「ばね人間で燃え尽きてしまいました・・・。(笑)今のままでは高木ブーの位置(デブキャラ?)になってしまうので痩せようと思います。このステージには以前サイキックのイベントで来ました。」という話をしていました。そして「広島の暴走族が呼んでいるので」と次の人にバトンタッチしました。
そして大川興業入社8年生のキックさんが登場しました。総裁かもらったプレゼントで「はかるくん」(放射能をはかるやつ)「電磁波探知器」、そして最近もらった「たんきちくん」の話でした。「たんきちくん」は盗聴機の探知器で名前がそのまま「たんきちくん」というのが腹が立つといっていました。(笑) そして「多分この後誰もしないと思うので」といい年末の「大川の大忘年会」の告知をしていました。その辺りさすがキックさん、と思ってしまいました。「大阪からだとなかなかいけないと思いますけど・・・。行けなかった方は紅白の石川さゆりを観て僕に報告して下さい」と言っていました。(笑) そして「帰り、女の人は横山ノックに気をつけて帰って下さい。」だそうです、ハイ。
加賀谷くんは「こういう時って何も決めずに出てくるんですけど・・・」と前置きし、「ハングリー精神'96」オープニングエンディングの白い衣装を着ていたことから「これは別にホワイトカラー、ってことではないんですけど。」とか「割礼しよう(割愛の間違い(笑)」とか「(BGMがTOM WAITSだったことから、話がどこまでもだらだら続いているので)トムの肺がどこまでもつかわからないんですけど」とか、もうとにかくどこからボールが飛んで来るのかわからない状態でした。(笑) でも私の中では全部ストライクでした!締めは「いてもいなくてもいいひと、それを心がけたいと思います」というようなことを言っていました。
江頭さんは登場するなり「興業ファン!目を覚まして下さい!!」と叫びました。こんなイベントも終わりに近づいた時にそんなこと言われても遅いですってば。(笑) 「第2のコンタキンテ募集します」と言ってテレビのテロップを指す仕種をしたのに「あっ。(笑)」と反応してしまいました。相方、見つかるといいですね・・・。
そして最後はモチロン総裁です。楽屋(舞台袖かなぁ?)では大ホールの模様がもれきこえてきたみたいで「松山千春がうるさくて。長い夜を2回も歌ってたよ!」と言っていました。興業のこれからの展開として「お笑い以外にもいろいろやりたいなぁ。ラブホテルだとか、江頭はスナック経営したいって言ってたし、寺ちゃんはアパート経営。」なんて話しも出ましたが、これからもいろんなことに貪欲に顔を突っ込んでいくんだろうなあと思いました。いつでも反応できるように自分を鍛えておきたいなあというのが私の気持ちです。
と、聞きおぼえのある音楽が流れ始めましたシド・ビシャスの「MY WAY」。「ハングリー精神'96」のラストシーンの再演でした。
この曲は学生だったころ中古レコード屋をまわってようやく見つけたLP盤「SID
SINGS」にも収録されていました。荒くて、勢いがあるんだけど、なんとなく切なくなってしまいます。「ハングリー精神'96」でも効果的に使われていて余計に好きになりました。切ないんだけど、前に前に進んで行く、そんな気持ちになります。これまでの大川興業の一部分をこの日、垣間見た訳ですけど、これからの大川興業のことを思うと、楽しいこと、悲しい事、面白いこと、腹が立つこと、いろいろあるかもしれないけど、そういうものをゼンブひっくるめて楽しみです。
幕が閉じ、Ben Folds Fiveの曲が静かに流れました。すごく濃い渦の真っ只中にいた気がして、心地良い疲労感がありました。本当だったら実際に観ることが出来なかったものを観れて本当に良かったです。「あ〜、やっぱり好きだなぁ」という気持ちがこみあげた、オオサカの夜なのでした。 おしまい。
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