■大阪公演最終日(8月1日) 近鉄小劇場にて
■作・演出/大川 豊 ■出演/大川 豊、寺田体育の日、江頭2:50
フランキー為谷、松本キック、ハウス加賀谷、三平×2
藤井モウ、バンビ高橋、倉元幸二、阿曽山大噴火、釜津田
他
大川興業 第24回本公演「サバイバーパンク」。大阪公演最終日です。二日続けて同じもの観に行っちゃいました。ハマりまくってます、大川興業。(今更言わなくてもわかってるって??まぁまぁそう言わんと。)
◎あらすじ◎
白の作業着姿の男5人が何者かに拉致され監禁されている。インディーズのバンドでヴォーカルをやっている「自称カリスマ」(寺田体育の日)、荒廃した教育現場に苛立ちを覚える中学校教師(江頭2:50)、栃木の米作農業従事者(フランキー為谷)、エセ推理小説か(松本キック)、5人の人格を持てあます男(ハウス加賀谷)。緊迫した状況下で追いつめられていく5人の行きつく先は・・・。
大阪公演最終日。前日は当日券でも余裕ではいれたし、空席もちらほらあったんですが、さすがに今日は立ち見アリ。今回東京最終日が3列目イチバン左端、大阪5日目(前日です)11列目左側と偏った視線だったんですが、今日は5列目ど真ん中。やっと均等に舞台が見れるぞ、と期待して座席についたら前列の男の人がでかかった。(^_^;) 私も小さい方ではないので人の事は言えないんだけどちょっとショックでした。中盤の先生(エガちゃん)とリサちゃん(加賀谷くん)が話す場面では話す人が変わるたびに頭を動かさないと見えませんでした。(私の後ろの人も同じ事してたのかなあ?) 座席ってホント運次第ですね。
今回特筆するべきはオープニングの学級会のシーンで登校拒否生徒役のキックさんが登場した事でした。加藤(加賀谷くん)の後ろの席が空席になっていたのは前日と一緒でしたが、加藤が先生につっかかるシーンで舞台袖から憮然とした表情のキックさんが無言で登場しました。それを見た瞬間思わず「うわぁ〜・・・(怯えた調子で)」と呟いてしまいました。先生につっかかって行くはずの加藤も怯えるほどでした。出て来る前に加藤が暴れて倒れていた自分の机を無言で起こし、座って上目遣いで黒板の方を見ながら机の中のナニモノか(生き物??)をいじるその姿は物凄く怖かったです。期待以上のキックさんのキャラに怯えつつも大喜びしてしまいました。キックさんはこういう役をやるとハマりますよね。
生徒達が先生と高橋のAVを撮ると言い出した時には自分の机を持って何もいわず出て行ってしまったキックさん。(笑) エガ先生が「何しに学校来たんだよー!」と去って行く背中に向かって叫んだのには深く納得してしまったのでした。
この日もラストは衝撃的なカニバル(人食い)シーンで幕を閉じました。映画「生きてこそ」「アンデスの聖餐」のモデルとなった実際に起こった飛行機事故の場合は生き残った乗客が先に死んでしまった人を食べてしまった。結局人間らしい理想主義的な考えは現実において通用しないって事なのかなあ。東京最終日ではもしかして救いの道はあるかもしれないと思わせる、観る人に想像の余地を残した曖昧な結末でしたが、カニバルシーンが描かれる事で「生き残るためには人を犠牲にしてでも生きろ!」というひとつの結末だけに導かれてしまう気がして少し残念でした。
最終日には出演者のカーテンコールがあるのですがこの日は夜の部として「サバイバートーク」というトークイベントが組まれていたので構成員の紹介ぐらいで終わりました。キックさんと為ちゃんは棒を突っ込まれたままの体勢(為ちゃんが⊥でキックさんがT)で立っていたのでまるでテトリスみたいでした。加賀谷くんは「キックさん、何だかおしゃれなコルク栓抜きみたいですねえ。(笑)」と言っていました。本編ラストの光の中へ飛び出して行くシーンでは十字架みたいだったけど。
* 松本ハウス HOME * Live Report * BBS * LINK *