TOKYO JUNKIE CAFE Vol.1

「TOKYO JUNKIE CAFE 展」とは!?PAANYARCOLEPSY企画、参加メンバーは大川豊(大川興業・総裁)、PAANYARCOLEPSY(PAANYA+ぐるみちこ)、松本ハウス(松本キック+ハウス加賀谷、大川興業)、asyuraの面々が作品を出し合った美術展でした!

トモダチに前の美術展の話を聞いていて、あと大川興業のHPでもその模様を少し見て「いいなぁ」と思っていたところ、今回また違うのをやっていると聞き、ちょうど別の用件でその期間内に上京する機会があったので「これは行かねば!!」と思い行ってきました。

会場はGALLERY TOKYO JUNKIE CAFEというところでした。家を出る前に「八広ってどこやねん!」と思い”駅すぱーと”で探索しプリントアウトして持って行きました。高速バスで東京駅に到着し、JRの改札に行き連絡キップの券売機を見ると日暮里乗り換えのしかなくて、どうやら遠回りになる様子。でもキップを何度も買うのも面倒なので結局遠回りで行きました。

ノンビリの道のりでなんとか「八広駅」に着きました。ふと気付くとこの間松本ハウスのトークライブに行った時に入っていたチラシが見当たりませんでした。そこに住所・電話番号や地図が書いてあったので忘れないように入れたつもりだったのに・・・。頭の中の地図を頼りにとりあえず駅から出ました。「ワケわかんないよ〜???」と考えつつテキトウに歩いていたら、交差点の角に「花屋」さんが。なんか地図で見た気がするぞ!と思いそのまま進んでいくと、ファミリーマート、信用金庫とこれまた地図で見た気がする・・・。と思って歩いて行く先を見ると、ワイヤーで作ったようなマネキンのようなものが見えたので「あ、きっとあれだ!なんとか辿り着けたぞぉ」と一安心しました。案の方そこがGALLERY TOKYO JUNKIE CAFEでした。


実際店の前に立って「・・・ホントウニココナノカ!?」と思ってしまいました。横開きの小さな一枚ドアになったサッシ。すぐ横にワイヤーで作った人間と、猫(犬かも)が置いてあった。本当に小さなドアで入っていいのか迷ったが、[OPEN]の札がかかっていたので意を決してドアを開けました。開けて中に一歩足を踏み入れて・・・そのまま後戻りしてドアを閉めようかと思いました。スペース的に6畳あるかないかの倉庫みたいなスペースで、作品がいくつかかかっていて、物販のTシャツなんかが並んでいました。人は一人もいなくて「本当にココなんだよなぁ・・・」と思っていると奥の部屋のプラスティックの暖簾の向こうから人が出てきました。PAANYARCOLEPSYのぐるみちこさんでした。「ゆっくりみていって下さいね。よかったらこれ書いていって下さい。」とアンケート用紙を渡され、部屋の隅にあったテレビデオをセットしていってくれました。観ると何かの番組のビデオでパーソナリティが大川総裁でゲストがPAANYARCOLEPSYの二人でした。撮影をしたのがぐるみちこさんが笑っていいとものクイズのコーナーに出た日だっ たそうで始めはその話をしていました。面白そうなのでずっと観たかったのですが、作品の方が気になっていたのでTVは時々観ることにして作品の方に目をやりました。

奥の部屋 入口
A壁面→ ↑B壁面 物販棚___
室内

入口______
←D壁面
↑C壁面

入口から入ってすぐのA壁面にはぐるみちこさん作のぬいぐるみ(編みぐるみだっけな)がたくさんありました。手のひらに入ってしまうようなサイズのぬいぐるみでとてもかわいかった。その横には大川興業の高畑玲子さんという方の作ったぬいぐるみがありました。これは結構大きなサイズのぬいぐるみだったと思う。そしてその横に粗大ゴミで拾ってきたような壊れた冷蔵庫(扉なし)があって中には標本が入っているようなビンが6つあってそのなかにはマネキン(!?)の顔が入っていました。(←PAANYAさん作)冷蔵庫の上にはテレビデオ。

B壁面にはPAANYAさん作の畳一畳分ぐらいのあなあきパネルボードが立っていてワイヤーやボルトなどの金属で人間の形が作ってあり、頭の中やお腹の中にいろんなモノが埋め込まれていました。食べ物だったり、凶器だったり・・・。バックノパネルボードには硬貨も貼り付けられてたな・・・。

C壁面には大川興業の久保佳代さんという方の切り絵がありました。「白雪姫と七人の小人」を題材にしたものでした。その奥にPAANYAさん作の3体の等身大の「鉄男」風の人体がありました。

D壁面には松本ハウスのハウス加賀谷画の色紙、松本キック作のキックボクシングを描いた木版画。そして大川興業総裁・大川豊氏がぴあの連載「金なら返せん!」のなかで作ったという木工の動物像(だったと思う・・・)がありました。

物販棚にはTシャツが10種弱、ビーズブレス、メタルブレス、指輪などなどがありました。


B壁面のPAANYAさんの作品はワイヤーがそこら中に出ていたりして「触ったら怪我をする」みたいな解説がありました。お腹の中や頭の中につまったガラクタたちを見て「ああ、私の頭の中にもいろんなガタクタがつまってるよなぁ。」と考えたりしました。でも私のカラダは触ったらケガするワイヤーじゃないよなぁとも思いました。そうなりたいと考える自分がそこにいました。

C壁面の久保佳代さんの切り絵はすごかった!ホラー「白雪姫」という感じの仕上がりになっていて、「そうだよなぁ。童話なんてかなりホラーだもんなぁ」と思いました。構図も凄くて、切り絵の効果が倍増されていました。あの切り絵、いいなぁ・・・。
PAANYAさんの鉄男(いや、鉄男とは書いてないけれども)3体はどれも手に武器を構えていてそれが前に立って見ている人に向けられています。その矛先に立った時、「ドキリ」としました。顔の部分にはゴム製の人形かマネキンの顔が貼り付けられていて妙に怖い。その無表情さ、いや含みのある表情にこっちの闘争心を刺激される。私って暴力的な欲求があるのかなぁ・・・。普段感じることのないキモチだった。

D壁面の大川総裁の木工作品は、ぴあの連載を見ていないので経過がわからないんだけど、茶色と白のぶちの牛皮を敷いたテーブルの上にパズルのようになった木工作品が載っていた。かわいい。(笑)
キックさんの作品は、前回かなりラジカルな文章を出展していたという話を聞いていたことと、雑誌の連載や、本公演の時のチラシの文章、著書「松本ハウス 未来を語る」、クイックジャパンのインタビューなんかを見ていてキックさんの文章やコトバに惹かれていたので、すごく期待して行ったのだけれど、今回は木版画の作品一枚でかなりザンネンだった。キックボクシングの戦っている場面を彫ったものでちょうど蹴りを決めているシーンで「キック」とだけ書かれていた。是非次回はキックさんの言葉に出会える事を期待する。
ハウス加賀谷(潤くんと書かせてもらいます。なんとなく)作品は、前回の美術展では絵を出していたという話を聞いていた。「ザ・テレビジョン」にキックさんと一週ずつ交代で「峠のせめ方」というコーナーを持っているがその中の挿し絵(潤くん画)を見ていて大体絵のタッチは想像していた。コドモのような勢いのある絵を描く。今回の作品は色紙一枚。足を広げて立つ義足の男の後ろ姿が下半身だけ描かれていて、その広げた足の間にこっちを向いて立つ坊主頭の丸裸の男(多分潤くん)がみえる。そして右側と左側の余白(男の両脇)には細かい字でビッチリと潤くんを責め立てるコトバが書き連ねられていた。「大体お前は面白くないんだよ。お前みたいなやつがTVに出たりしていることがおかしいんだ。女の子に騒がれていい気になってるんじゃないのか。(延々続く)」といった口調で縦書きにびっしり書かれている。そして男の足の間、潤くんらしき男のまわりの余白には、これまた小さな文字でビッチリと「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」と描かれていた。これを描いた時の潤くんの心の中を考えると、私の心も痛かった。


作品を見終わって、アンケートを書き、物販のTシャツを買おうと物色した。最近結構好きな体操服風の襟ぐりと袖ぐりが違う色になっているタイプのやつが欲しくて結局「ぽん毛」のやつを買った。ちょっと大きかったけど色が好みだったので・・・。買う時にぐるみちこさんから「この絵はすごく意味があるんですよ。是非フジテレビに着て行って下さい」と言われ、「そうなんですか?」といっただけで詳しい話を聞かなかったのを少し後悔。

なんか不思議な空間だったなぁ・・・。作品展も、あの場所も、八広という場所も。あんな事でもないと絶対行かないところだったし、初めての場所に一人だったのも変な充足感があって楽しかった。


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