ULFULS SWEET 10 LIVE TOUR'98 しまっていこう! in 沖縄

1998年10月17日(土) 沖縄県宜野湾市海浜公園屋外劇場


始まるまで

いよいよスタート!


会場のある宜野湾市海浜公園に着いたのは午後3時でした。当初の予定では開場17:30、開演18:30だったのですがここの会場はブロック指定になっているだけであとは早い者順なので並んで待つ事にしました。なんとか台風は去ったもののまだまだ空模様は不安いっぱい・・・。時々雨がパラついたりもしていた。でもここまでみんな集まっててこれぐらいの雨風じゃ中止になんないよな!!ととにかくライブのことだけを考えていた。去年はこのぐらいの時間にはとっくにリハの音がきこえてきていたはずなのに今年は何も聞こえない・・・。4時頃になって会場整理のスタッフの人がまわって来て「開演時間の方は予定では17:30でしたが1時間後の18:30になりま〜す!」と言って行きました。ということは「(ライブは)ある!」んだね・・・。(涙)

そうするうちにやっと音がし始めました。トータスの声だぁ。(実感)西の方にある沖縄とはいえだんだん日が暮れてきました。1時間延びて長くなったはずの待ち時間も台風でどうなる事かと思ったライブを観れる!という喜びと、初めて会ったり久々にあった面々と話しているうちにあっという間に過ぎていました。

開場時間になり列が少しずつ動き出しました。長い長い入口までの道のり。結局中に入るまで30分ぐらいかかりました。今回のチケットはSブロックで、A・B・C・は階段状になっている座席なんですが、Sは席なしの半円状のスペースでのスタンディングになっています。アンコールでR&R3部作を聴くたびに「うぉ〜、こんな楽しいやつをオールスタンディングの会場で聴いてみたいよ〜」と思っていた私の願いがちょっと叶えられました。入場してSブロックへ急ぐと結構まだ余裕があってかなり前に行くことができました。最初パッと立ったらケーヤンの真ん前4列目という感じで「う〜ん、これはケーヤンに釘付けになってしまう」と思い少し移動して結局トータスの前、少しケーヤンより(ステージ真ん中より少し向かって右)という位置に落ち着きました。前から数えると5列目ぐらいでした。それにしてもスタンディングなので近い近い。トータスの立ち位置まで4・5mという感じでした。

ステージを見ると今回のツアーのでっかいセットはありませんでした。ステージ両側、後方にパイプで照明のイントレが組んであってそれに普通のライトがくくりつけてあるだけ。かろうじてサンコンの台はセットのやつでした。結局設営の時間がなくなってしまったようで、かなりシンプルなステージでした。

会場にはかなり強い風が吹き荒れ、時々雨がぱらつく事もありました。でももうココまで来たら風が吹こうが、雨が降ろうが、「まかせなさい」のビデオクリップのようになろうとライブを楽しむしかないっ。

時間を見ると19:40を過ぎていました。そろそろ始まる!ワクワクしてはしゃぎっぱなしだ。開演のアナウンスが流れだし、「やっとなんだね!!」という気持ちでいっぱいになる。やっぱり沖縄のお客さんは熱くてSEの曲に合わせて拍手や歓声が起こり、大騒ぎになった。まるでアンコールを求める時のように会場中から拍手があがる様子はまるで「台風10号のせいでどうなるかと思ったけど、こうしてライブをやってくれることになって嬉しい!」という気持ちに溢れていました。


「そろそろかな」「まだかな」という気持ちでいっぱいになったその時、いつもの音楽が流れだし、会場の声援がより大きくなりました。会場内はかなりの強風が向かって右側から吹いていて、ステージの後方からスモークがたかれはじめたんだけど、風が巻き込んでちょうどステージから客席に向かって吹き出す感じになっていて、スモークもすごい勢いでステージから会場に向かって流れて来た。セットがないせいで未知との遭遇のテーマはなく、いつものテーマの時点でケーヤン・サンコン・ジョンBの3人が飛び出してきました。ケーヤンは白の上下、サンコンは青の胴着、ジョンBはオレンジのツナギでした。目の前のケーヤンをじっと見ていると、楽器に手をかけました。「ガッツだぜ!」のイントロです。そこにトータスが走り出してきました。こんなに「ライブが始まって嬉しい!」「メンバーの顔をこうして見られた事が嬉しい!」って思った事はなかったと思う。台風のせいでどうなることかとドキドキヒヤヒヤしたけれど、こんな気持ちになれたのはその台風のおかげかもしれない、なん て思いました。ステージから観客席の方に向かってすごい勢いで流れ出してくるスモークもバンドの勢いを加速させる演出のように見えてくるから不思議だ。「トコトンで行こう」のあとトータスのMC。「今日はホントやれてよかったなぁ〜。始まるの1時間押したけど、ホントどうなるかと思ったわ〜。俺たち13日からオキナワ入りしてたんだけどライブやれるかどうかわからんのに、こうしてノンビリしてていいのかな〜とか思ったりしたし。」メンバーも同じ気持ちだったんだなぁ。

「まかせなさい」の時にいつもはあんまり気にしないんだけどジョンBの方に目が行ってしまいました。じっと見ているとジョンBの視線はケーヤンに行き、サンコンに行き、トータスに行き・・・。そして手元は単純なリズムじゃなく微妙なためがあって見ていて気持ち良かったです。そして曲が展開していくところではケーヤンとトータスは少し下がってサンコンの前に集まっているのに、ジョンBは珍しくステージの一番前まで出てきたのでビックリ。ジョンBのパワーを再確認した「まかせなさい」でした。「かわいいひと」のとき空を見上げるとあれだけ荒れていた空がちょうど会場の上空だけぽっかりと雲が晴れていてすごく気持ちよかった・・・。

「Let's Go Monday」の前のトータスのギター遊び(!?)の時とか会場のパワフルな人達が盛り上がってて、指笛ならしたりとヤンヤヤンヤの大騒ぎ。そして会場を煽りまくるテンションの高いスライドギタープレイに続き「日本昔話選手権」。フレーズごとにリズムが変わってカッコいいなぁ。何をいまさら、ってカンジですか??

MCでは、今回の沖縄ライブのために新しいセットを用意してたって話をしていました。普通の会場のステージよりも大きいせいだったみたいですが結局そのセットを乗せた船が付かずダメだったそうです。まぁ辿り着いたとしていてもきっと組む時間がなかったと思うんだけど・・・。沖縄のために作ったっていうのも見てみたかった気もするけど、こういうシンプルなステージで見れるのもちょっと嬉しかった。余計な味付けがなくてストレートにウルフルズのパワーだけを感じることが出来るから・・・。
メンバー紹介ではまずケーヤンから。「昨晩、黒夢の清春くんにあったんやけど。お互いタイヘンやねえ、って言ったんだけど考えたら清春くんたちは屋根のあるところでやるんだよね。(笑)」と笑っていました。こんなところで清春の名前を聞くとは!早速姪っ子1号@清春ファンにお土産話が出来たなぁ、と思いました。続くジョンBはヤンバルクイナを見に行ったという話をしていました。トータスが「それって何!?鳥??珍しいのん??」と尋ねると客席から「鳥ー!」「天然記念物ー!」という声が上がっていました。サンコンは平仲ボクシングジム(平仲ボクシングジムに関する記事はココ)を訪ね、スパーリングをちょっとやったり、平仲会長と一緒に写真を撮ってもらったりしてきたそうです。トータスは「コンサートの舞台監督が雨男で。でも本人は『俺じゃない、マネージャーさんだ!』って言い張って、マネージャーは『俺じゃない、舞台監督さんだ!』 って言い合ってんだよ。雨男ってなすりあいするよな〜。(笑)どっちにしろ俺は晴れ男なんだけどね。今回の台風も俺が晴れさしたんやから!」と言っていました。

「赤い手」の時は曲の雰囲気にひたりつつ、吹き荒れる風がとても心地よかった・・・。改めて「野外はいいなぁ・・・」と実感していました。「愛してる」の時はここまで辿り着いた自分と、ウルフルズに対するいろんな気持ちを思い返していると、右斜め前の子が静かに涙を流していました。会場の中に優しい空気が流れているなぁ・・・。
「星を見ていた」の2番のサビの前のフレーズを歌っている時にトータスが切なげな顔で空を見上げたのが印象的でした。私も同じく見上げてみると星が出ていて、曲がココロに染み入りました・・・。
「それが答えだ!」ではそういういろんな思いを心の奥にしまいつつ思いっきり歌って踊りました。曲が終わるとトータスが引っ込んでコール&レスポンスに。ジョンBはイマイチ体調が良くなさそうだけどすごくがんばっていました。客席に向かって「ついてこいよー!!」と叫ぶ姿、オットコ前でした〜。ケーヤンはコールの時「カモン、沖縄!!」と口をついて出てしまったようで客席がレスポンスした後、メンバーにちょっと恥ずかしげに「ちょ、ちょっと、オレ、今つい『カモン、沖縄!』って言っちゃった・・・。」と言いました。さすが、Rock'n'Roller!!サンコンのコール&レスポンスのあとふたたびジョンBが「よっしゃ、もう一回!サンコン見とけよー!」とコールしました。再び、オットコ前や〜。コール&レスポンスも一段落ついて、「しあわせですか」の前奏とともにトータス松本登場!今回極悪三日月はないのでどうやって出てくるのかなぁと思ったら普通にそでから出て、向かって左のイントレの階段をイチバン上ま で上がってスポットライトを浴びていました。そして再び階段を一段一段降りてきました。ああ、シンプル。口笛で呼びかけるとさむ〜い空気が流れました。少数の人はやっているんだけど風で流されてしまい、シーンとしてしまいました。すると間髪入れずトータスが「NO!!!!」と叫びました。何度かトライしてみたものの風でかき消されたり、変なフレーズになったり、指笛ならしたりする人がいたりして、結局「なんだかメロディが変わって来てるけど、まぁいいや」となりました。
そのあと「俺たちは〜!」「ウルフルズー!」「君たちは〜?」「お客ー!」「ここは〜?」「沖縄ー!」「名物は〜?」「(直前にその話が出ていたので)ちんすこうー!」「合い言葉は〜?」「A・A・P!」とやったあと知らない人のためにひとつずつ講習してくれました。「名物は〜?ってのはサービスで入れてみたけども(笑)A・A・P!の時はこうして手を尖がらせるんやで!!」と言った後もう一度やってトータスの脱ぎが。赤い上着の中の白いベストになっている部分は白いだけかと思っていたけど紫色で花が描いてあったんですね・・。今回初めて気がつきました。ステージ前だっただけあってトータスの衣装の布地の感じまでよく見えました。そして脱いだ後はトータスのお尻の感じもしっかり見えました・・・。(^_^;)
続く「バンザイ」の時にはステージの左後ろの方からの大きな白いライトと他の青いライトだけで(正面からのスポットライトは当たっていましたが)、なんとなく「バンザイ」のビデオクリップの中の体育館で演奏している時の光の感じに似ていてほのぼのしてしまいました。最近NHKの朝ドラでよく聞いている(私が観るのは昼の再放送なので朝ドラじゃないんですけど・・・)「あそぼう」の時は、始まる前にみんなで「あそぼう」のビデオクリップの振りを一生懸命練習していたので周りのトモダチ連中で同じ踊りをしていたらその周りの他人にちょっと驚きのまなざしで見られてしまいました。楽しかったから気にならなかったですけど。続く「AAPのテーマ」ではまたまた踊りまくり、本編最後の曲、「サンキューフォーザミュージック」の時は1時間押しで始まったせいか、早く切り上げなきゃいけなかったみたいで、「男だけー!」っていうのがなかったです。でも私の勝手な憶測によるとメンバーの気持ちとしては長くやりたそうでした。終わり近くにトータスがまずケーヤン側のステージのふちぎ りぎりに直立不動で立って、客席に向かって頭を下げた姿にビックリしました。その次に自分のすぐ前の所で同じように頭を下げられた時、それまで音楽にのって大暴れしていたのに、自分も直立不動になって「いいえっ!こちらこそ・・・。m(__)m」と思わず頭を下げてしました。一度引っ込んでまた出て来て、そのあとジョンB前あたりに倒れ込んでいる時、サンコンがトータスのタイミングをはかるためにじっと見つめている姿がカッコよかったです。サンキューフォーザ「ウルフルズの4人」って感じで本編は幕を閉じました。


自分自身盛り上がっていたので急いで買っておいたドリンクで水分補給をすると、すぐにアンコールの手拍子をし始めました。会場からは「アンコール!」と言う声に混じって「AAP!」という掛け声があがっていました。その日の自分のキモチはまったくその通りだったので大声で歌って喉が辛いのにも関わらず大声で「AAP!!」と叫び続けました。
と、トータスがアコギのハードケース砲を持ち登場!!台風の風にカラーテープや紙ふぶきが散りました。残りのメンバーが登場して念願のR&R3部作!!後ろからAAP風船も登場しましたが台風の風のせいで前の方に来ることもなく右側から左側の方にどんどん流されました。今までAAP風船はおもしろかったけど、そっちに気が取られて曲や、メンバーの演奏の方に気が行かなかったところがあったのでかえってよかったです。「アタマはカラッポ」「アホらしい」「やだぜ」、やっぱり最高!目一杯楽しみました。
いよいよ最後の曲「いい女」。もう言う事はありません。とにかくよかった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
トータスは「サンキュー!台風10号!」って言っていました。無事に終わってしまえばココロからそう思えました。
終わってわ〜っとなっている所にステージ脇から花火が何発も上がりました。すごくキレイで客席もメンバーもしばし見とれていました。

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